休日ってどのように過ごしていますか?
気軽に外出できていた頃はどうだったでしょうか。
朝から新しくオープンしたおしゃれなパン屋さんへ行き、お気に入りのショップで買い物をし、人気のカフェでランチをし、立ち寄った本屋で面白そうな本を買い、普段は食べられないようなお惣菜をデパ地下で買って帰る。
そんな休日を過ごしていた人・過ごしている人はどのくらいいるでしょうか?
今でこそ一日中家から出ない日も当たり前のようになってきていますが、1円もお金を使わない日ってどれくらいありますか?
家にいてもamazonやネットショップでなんでも手に入れることができちゃうし、UberEatsでおいしいレストランの食事だってゲットできちゃう。
休日=仕事が休みの日には、自分へのご褒美と言わんばかりに消費する。
日本だとそんな休日の過ごし方をしている人を多く見かけます。そして、「あーお金が無いー!」と嘆いている。
では、他の国ではどうでしょうか?
遠いヨーロッパの国、ハンガリー人の休日の過ごし方を覗いてみましょう。
お気に入りの場所は近くの公園

ハンガリーは緑豊かな場所が多く残る国です。
首都ブダペストは観光地としても有名でおしゃれなショップが立ち並んでいたりしますが、徒歩圏内に大きめの公園も存在します。
首都以外の街にも大きさは様々ですが、それぞれに素朴で素敵な公園を所有しています。
公園といっても特別大きな遊具があるわけでもなく、中にはいくつかのベンチがあるだけ、なんて場所も。(ベンチすら無いところもあったりします。)
入場はもちろん無料。
そんな公園が、ハンガリー人は大好き!
休日、家族や恋人と公園に足を運び、ゆっくりと時間を過ごすのです。
何も無い公園で何するの?

簡単に言ってしまえば、何もしません。
何もしないことをするために公園に来るのです。
ゆっくり公園を歩いて草木の色を楽しんだり、ベンチに座って空に浮かんでいる雲を眺めたり、芝生の上で日光浴をしたり。
「あれはモミの木かな?」
「あの雲、昨日食べたパンの形に似てない?」
「今日は日差しが気持ちいいねぇ」
そんなささやかな会話を楽しんだり、自然を堪能することが、ハンガリー人にとっての公園での過ごし方です。
そこには、おしゃれなカフェも自動販売機もありません。
ただただ、自然とともにゆっくりとした時間を過ごします。
食べ物や飲み物は持参する
喉が渇いたらどうするの?お腹が空いたら?
家から持参すればいいんです。
おいしい食べ物を食べるために公園にきているわけじゃない、おしゃれなドリンクを飲むために休日を過ごしているわけじゃない。
あくまでも自然の中でゆっくりと何もせずに過ごすことが目的なので、食べ物や飲み物は付属品といった感じでしょうか。
タンブラーに入れたコーヒー、パンにジャムを挟んだだけのサンドイッチ、りんごやバナナなどの果物。
これくらいあればじゅうぶん!事前の調理も簡単なので、ガスや電気も要りません。カラフルで素敵なお弁当をつくる必要もないんです。
何を目的として休日を過ごすか

ハンガリーでは、物よりも時間に価値を置いているような気がします。
仕事で疲れた心身を休めるために、ゆっくりとした時間が嬉しく感じる。そこにお金をかける必要はない、という人が多いです。
もちろんたまには友達とランチに行ったり、欲しいものがあればショッピングだってします。
ただ、日本のように「ちょっとしたことにポンポンとお金を払う」「物で気持ちを満たす」といったことが少ないように思います。
友達との時間を楽しみたいのであれば、それこそコーヒーや軽食を持ち寄って公園でピクニックをすればお金もかかりません。
家族との時間を大切にしたいのであれば、少しだけ手のこんだ食事をゆっくりと楽しむことができればそれが幸せなのです。
仕事を頑張った自分に対し、
- 一日中ゆっくりと過ごすことがご褒美
- 欲しいものを奮発してゲットすることがご褒美
という2パターンの人がいた場合、どちらの方が支出が少ないかは明白です。
私自身、以前は冒頭にお話したような消費ばかりする休日を過ごしていたことがあります。ご褒美として欲しかったものをゲットした経験も。。
そもそも、どのようなことを目的として休日を過ごすかが、日本とハンガリーでは大きく異なるように見えます。
お金を使うことを目的にしない
ハンガリー人の休日の過ごし方を見ていると、どうやらお金を使わずに楽しむということが前提にあるようです。
消費をすることで心を満たすのが当たり前になってしまうと、そりゃお金が無い!になりますよね。
「近くに公園なんてない」という人は、家の周りを散歩するだけでも新しい発見があるかもしれません。
ベランダからじっくり空を眺めて深呼吸をしてみると、モヤモヤしていた頭の中がスッキリするかもしれません。
家族でゆっくりと食事をし、その後にカードゲームやボードゲームなんかも楽しいですよ。
毎週休日にお金を使うことを目的とせず、自分ひとりの時間や誰かとの時間を大切にすることを目的にして考えてみる。
そうすると、新しい休日の過ごし方が見つかるかもしれません。
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